酒類製造の原価と実情

酒類製造の原価

最近はクラフトビールやワイン作りへの新規参入が多い。

そんなに儲かるように見えるのだろうか。

酒類製造の原価

私自身の経験から経費と売り上げを算出してみました。
発泡酒は販売価格320mlで600円として、お客様に直販出来ればいいのですが、個人の方は営業ができないので問屋さんが入ります。

 

・6割程度の掛け率として360円が卸価格。

・6キロリットル製造で、販売価格は675万円。

・瓶やラベルなどの消耗品200万円。

・酒税120万円。

・原材料280万円。

残りは75万円。。

 

家賃や人件費は出ない。

瓶ビールはコストがかかり、販売メリットはない。

収支を取るなら、大量生産で生産コストを抑えることです。

又は、通販なのか催事なのか、お客様への直販なら利益は出そうです。

 

後は、店頭でサーバーからつぐ方法です。

集客が必要なので、駅前となり家賃などの固定費が高くつきそうです。

ワインも含めて、観光施設などの集客場所での販売が売上と利益がバランスよく出そうです。

私は自宅なので、家賃がかからないことや、規模が小さいため、光熱費もあまりかかりません。

従業員も、重い作業の時に手伝いを呼ぶだけと、人件費もかけていないので何とかなっています。

いずれにしても販売に関しては十分に検討した方がよさそうです。

やみくもに開業は痛い目を見ます。十分に気をつけてください。

 

飲食店の清算経験

飲食店は新型コロナウィルスの影響を受け大打撃を受けました。

昨年度の倒産件数は飲食店が一番多かったようです。

コロナ前ですが、私自身は会社を清算した経験があります。

経営が悪くなって支払いが行き詰った時、経営者が考えることは支払いを伸ばすことですが、銀行へのリスケジュールは大変危険です。

なぜなら、新規での借り入れができなくなってしまうからです。

現状赤字で、資金繰りができないのに赤字を止め、さらに利益を近々に出さなければならないので、復活するのはハードルがとても高いんです。

夢を見ず、リスケジュールする前に、税金の支払いと弁護士への相談をお勧めします。

税金は清算してもなくなりませんので、支払いをしておいた方がいいです。

リスケジュール前にたくさん借り入れしてみたら、詐欺で訴えられる可能性もあるので、きちんと弁護士などに相談に乗ってもらいましょう。

ちなみに弁護士には得意分野がありますので、清算に詳しい弁護士を探しましょう。

私自身は、弁護士に相談するときには既にノイローゼ状態でした。

いつ自殺していてもおかしくなかったと、後になると怖くなります。

私の場合は、朝から仕入れに行き、ランチタイムとディナータイムの営業をしていました。

仕事の合間に各銀行を回り、新規借り入れの交渉。

ダメと分かり、リスケジュールの交渉。

資料作りなどを何度も行ううちに、寝ることができなくなりました。

睡眠不足になると判断がつかなくなり、従業員などのミスを見過ごし、大きなクレームにつながったりもします。

トラブルも多くなり疲弊。

 

「借金に困ったら弁護士にすぐに相談。」と何度もパンフレットなどでは見かけますが、相談できませんでした。

勇気がなかったからです。

しかし、対応が遅くなればなるほど悲惨な結果になります。

返済に困ったらすぐに弁護士に相談してください。

 

自分の命と家族のために少しの勇気を出してください。

 

今回のコロナ渦でも約2年の間、飲食店は営業ができない状態でした。

まるで夜の海原へ投げ出されたような精神状態だった気がいたします。

私の場合は、それでもクラフトビールやワインを作ることが新たな方向性となっていたので良かったのですが、そういった夢がなかったらどうなっていたのか怖くなります。

景気が悪いせいか、内容も暗いものになってしまい、読んでいる方には申し訳ないですが、次回は明るい話題を提供したいと思います。