皆さん地ビールの定義・エールビールとはどんなビールなのかご存じでしょうか?
地ビールとは
地ビールの由来は地酒同様、地元で特産品などを使いながらおみやげ要素の強いビールのことです。
同義語としてクラフトビールなんて言葉もありますね。
大手ビールメーカーより経営が独立していること。
小さい規模であること。
地域の特産品などを使用していること。
ざっくりこんな感じです。
当店は発泡酒免許なので地発泡酒?なのか。
税制上区分けされていますが、作り方や中身はほぼビールと変わらないので地ビール(税制上発泡酒に分類されます)といちいち付け加えなければなりません。
お堅い日本人向け表現というべきですかね。
感覚としては、飲んでビールと感じればビールだと皆さん思いますよね?
第三のビールやビールテイスト、発泡酒やベルギービールなど様々な言い方がありますが、ビールに変わる言葉はなかなかないですね。
もちろん販売するときは、上記のようにきちんと表記していますよ。表記しないと罰則です。
ちなみにビールの定義は、水、大麦、ホップ以外は使用しないことです。
では発泡酒はというと、麦芽の使用比率や、決められた副原料以外のものを使用すると名称が変わります。
こんなことを考えて飲んでもおいしくないので、難しいことはあまり考えず、気軽に自分の口に合ったものを飲みましょう。
最近は種類も豊富で味わい深いです。
これだけの種類があるのですから、気分やスタイルに合わせていつもと違ったものを試してみてはいかがですか?
新たな発見があるかもしれませんよ。
柏エールは、私が飲食に携わって25年ほどの経験の中から、飲みやすさにこだわって作っているので、和洋中、様々な食事でも食事本来の味を壊さないと思います。
ビールの爽快感と苦味を抑えたホップで、女性や若い方のビールがあまり得意でない方にも楽しんでいただけると思いますよ。
いずれにせよ楽しんで飲むことが重要です。
エールビールとは
当店のビールはエールビールです。
イギリスで発展した、上面発酵により香りが良いのが特徴です。
ビールにはさまざまな種類の作り方があります。
使用する酵母によっても変わります。
日本では切れの良いラガービールが人気ですね。
また、あるメーカーでは一番搾り(麦汁を取り出すときに一番初めに抽出したもの)など製法にこだわったものも人気ですね。
ビールの起源
ビールの起源ですが紀元前3~4千年前、農耕が行われたころからのようです。
この頃はホップが入っていなかったので、苦味が少ない飲み物だったのでしょう。
シュメール文明の頃には、パンを焼きそのパンを発酵させて作っていたことが粘土板に書かれているようです。
エジプト文明の頃は、広くビールが飲まれていたようです。
10世紀前後になって、香味や劣化しないようにホップが使われるようになります。
航海時代になり、水よりも日持ちの良いビールやワインが大量に持ち込まれ飲料として用いられました。
15世紀以降、広く人々に飲まれていきます。
日本では、1853年ペリー来航時の蘭書を見て再現したことが初めだったようです。
産業としては、明治に入ってからのようです。
柏エールはハンドメイドで、設備的にも歴史をたどっていくと昭和25年頃の終戦後の作り方に近いようです。
ちなみに当時の値段は、ビール大瓶130円、タバコ30円、コーヒー30円。
作り方は、好きであえて古臭くしています。
オートメーション化すればよいのでしょうが設備投資が大変なことと、手を動かさないと仕事をした気にならない昭和の男の古臭い性なんでしょうかね。
非効率的です。寿司に例えるとオートメーション化で財布に優しい回転ずしなのか、ちょっとお高い手で握った寿司なのか。
選び難いですが、何となく人に握ってもらいたい50代です。
ビールはもうかりません
クラフトビールが昨今はやっていますね。
最近は、街中でもよく取り扱いのお店や醸造所が経営しているお店も見かけるようになりました。
自分でも作って売ってみようと思われる方も多いと思いますが、私はおすすめしません。
国税が窓口で、やはり審査や手続きが大変です。
技術の証明が必要です。
実際のところ作れないと売れませんから。
日本は認可がないと作れませんから、学校に通うか製造所で働くかのいずれかになります。
販路がないと認可されません。
売る前から販売先を見つけておかなければなりません。
それよりも問題なのが何より利益が出ません。
経営側の手腕ももちろんありますが、酒税が高い。
今回10月からビール類は引き下げになりますがそれでも約300ml当たり60円、他に原材料の仕入れに瓶代やラベル代、配送コストなど考えれば売値が高くなります。
現実的に大手と比べると、バカ高い販売価格になってしまいます。
そうするとやはり特定の方にしか売れなくなります。
衛生管理の為、掃除が大変です。
かなりの重労働。
提出や保管資料が多く罰則も重いです。
設備投資も金額が大きく、やってみないと分からないと思いますがリスキーな仕事です。
では、私がなぜ始めたのかというと、そういったことは全く無知でした。
知らないって強いですよね。
国税の方からも開業前の審査の時に、「開業は出来ますがその後大変ですよ。」とくぎを刺されていました。
地ビールブームは20年位前にあり、その時は投資金額があまりにも大きすぎ断念しています。
昨今は、法改正などで比較的醸造免許は取りやすくなっていますが、大手ビールメーカーのビール販売は年々低下しているのが現状です。
じゃあなぜ私が続けているのかって?
それは、作るのが楽しいことと、新しい人との出会いがあること。
なにより「おいしい!」と言ってもらえる喜びは上記の大変さを吹き飛ばしてくれます。
酒造免許を取りたい方は、お金があって趣味のような方なら大丈夫ですよ。
ちなみに私はお金がないので今、大変です。。